武漢経済開発区 中リスク規制解除

武漢市は24日0時から市内2か所の新型コロナ感染中リスク指定地域を低リスク(通常)に戻すと発表した。
これにより日系自動車企業が集中する経済開発区に8月2日から出されていた外出規制や指定地区内への侵入規制(いわゆるロックダウン)が解除となり通常業務の遂行が可能となった。
武漢市には南部の江夏地区の1ブロックに中リスク規制を継続しているが、江夏地域の大規模封鎖は先週解除されており武漢の大規模封鎖は本日をもって全て解除された。
武漢の今回の大規模封鎖は7月初旬の南京空港でのクラスターを発端としている。
南京空港職員がロシアからの帰国便の廃棄物に触れ感染、その後空港職員内にクラスターを発生させ、同空港から中国各地に向かう空港利用者に感染を拡大し7月中旬から中国国内では各地で感染者が発生した。
一番影響が大きかったのはその中の大連の旅行者が感染したことで、まず南京から大連に感染が拡大。大連の感染者が中国では大人気の観光地の張家界を訪れ同地で有名な劇場を訪問、中国各地から劇場を訪問していた観光客らに大クラスターを発生させた。
武漢の感染はその劇場を訪れていた江蘇省の旅行団が7月27日に張家界からの帰路に湖北省荊州市でバスから高速鉄道に乗り換えた際に、同じ高速鉄道の駅を利用した若者が同日武漢に入り28日から職場で拡散。その職場の従業員や訪問した人間が次々に感染し8月2日に武漢市は経済開発区の主要地区約52平方キロを完全封鎖し感染中リスク地区に指定した。

同地区には自動車メーカーや自動車系部品メーカーが集中しており日系企業も数社が封鎖され同日から操業が出来なくなる事態となっていた。
日本人駐在員も住居区が封鎖されたり勤務先の工場が封鎖され帰宅が出来ない状態が続くなど不自由な生活を強いられた。

8月9日には「湖北日本人有志会※」の情報共有会が開かれ、ロックダウン地域の現状を把握し食材調達が困難な日本人住居区にはイオンが日本人に食材を配達するなど日本人同士での協力が行われた。また同会に出席していた日本大使館の職員やJETRO武漢事務所員は同会の内容を鑑み地元政府への改善要請を行っていた。

その後地元省政府、市政府の協力や配慮などにより生活環境や規制が徐々に改善し11日には貨物車のエリア内外相互通行証が、17日には同地区に職場を持つ中方職員へ通行許可書が、20日金曜日には工場から出れなかった日本人全員が帰宅できる状態になり、さらに今週に入り同地区内住居封鎖エリアに住む日本人全員に住居と勤務先の往復を許可する通行許可書が発行され各企業は順次操業を再開していた。

武漢市の感染者は11日から発生しておらず今週中には残る1か所の中リスク地区が解除となる予定で武漢は約3週間で新型コロナ感染の抑え込みに成功した。



※湖北日本人有志会:2018年3月設立。2020年1月の日本への帰国チャーター便の際の湖北省での日本人の把握と連絡および5月以降の日本から武漢への帰還便などを主催した商工会とは別の組織。2020年6月までは武漢関西近畿会としていたが湖北省の日本人会に組織を変更。日本人だけの個人の会として会社単位で会員になる商工会とは全く異なる組織。

武漢市と東京の同縮尺地図。今回の封鎖区域の大きさがいかに大きいかがわかる

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