新世界エリアで最も古い日本料理店の「竹馬」より今月9月28日に同店が閉店すると本日同店の朋友圏にアナウンスされた。
「竹馬」は佛山・順徳の元祖「竹馬」(=武漢八雲の系列)の暖簾分けの珠海「竹馬」の分店として2014年12月に新世界ホテル横の旧K11地下1階1食堂街にオープン(八雲との関係などはこちらを参照)、その後2016年2月に旧K11の大型改装工事が開始されるのを機に現在の利済北路へ移転した。
当時は現在の衣料店や靴屋のならびの現「蕎鰻屋」の場所に「丸美3号店」があるくらいで新華路の「丸美1号店」と創世紀広場(現在のGINZA=旧ラウンジ16のあるビル)5階にあった「花見」に並ぶ接待や宴会が可能な日本料理屋として連日繁盛していた。
そのうち同地域に「八雲」、焼肉「帝(=閉店)」、「深夜酒場ないす」などが順次開店し、ナイトクラブもこぞって開店、新華路からお好み焼き「花月」も移転し同エリアは武漢最大の日本人街となった。
一方沌口エリアも日本料理店やナイトクラブの開店が相次ぎ、徐々に日本料理ビジネスが飽和状態となり2018年を境に「丸美3号店」や「花見」が撤退。漢口の他エリアでも「吉乃川」、「KING大志」、「菊乃井」といった老舗店が閉店していった。(商工会ホームページではいまだ掲載されているが・・・)
そんな中「竹馬」も客数が減り2019年8月の焼肉店への業態(実際の料理屋店員は同じであった)変更など生き残りをかけて奮闘、武漢商工会の月例会や各種日系企業の宴会、根強い固定客の支持にや、コロナ後に八雲が武漢人の間でブームとなり多くの時間待ちの人間が店外に溢れた際に同店が受け皿となったりと相乗効果でなんとか営業を続けていた。
しかしながら昨年武漢市は新世界地区南側の低層住宅街の都市再開発計画を決定、同地域の家主から各店に将来の立ち退きについて案内され始めた。
ところが移転のための物件探しを開始するタイミングで半導体・パネル業界の出張者が激減、自動車業界も販売不振などにより出張者が減るなど徐々に日本人客が減り続け、
先月末の家主からの最終退去通告を受けたのを機会にこのたび退去期限の9月28日で営業を終了することになった。
あと3週間、武漢に居る日本人は竹馬で食事をしていただき武漢の記憶に刻んでいただきたい。